UbuntuにおけるZIPファイルの解凍方法

本稿は、Ubuntuオペレーティングシステムにおいて、unzipコマンドを利用してZIP形式のアーカイブファイルを解凍する手順を解説するものである。特に、ファイルの展開先ディレクトリを指定する方法についても詳述する。

1. 基本的な解凍方法

最も基本的な使用法は、ZIPファイルが格納されているディレクトリでコマンドを実行することである。これにより、アーカイブ内の全ファイルが現在のディレクトリに展開される。

コマンド構文:

unzip [ファイル名.zip]

実行例:

archive.zipというファイルを解凍する場合の例である。

unzip archive.zip

2. 展開先ディレクトリを指定して解凍する方法

ファイルの展開先として特定のディレクトリを指定するには、-dオプションを使用する。これは「destination」を意味する。指定したパスのディレクトリが存在しない場合、unzipコマンドは自動的にそのディレクトリを生成する。

コマンド構文:

unzip [ファイル名.zip] -d [解凍先のパス]

実行例:

archive.zip/home/user/documents/extracted_filesというディレクトリに解凍する場合の例である。

unzip archive.zip -d /home/user/documents/extracted_files

3. コマンドの要約

  • 現在の場所に解凍: unzip [ファイル名.zip]
  • 指定場所に解凍: unzip [ファイル名.zip] -d [解凍先のパス]

備考: `unzip`コマンドが利用できない場合

通常、unzipコマンドはUbuntuに標準でインストールされている。しかし、最小構成の環境などで万が一コマンドが見つからない場合は、以下のコマンドを実行してインストールする必要がある。
sudo apt update
sudo apt install unzip