💡 日本サッカー豆知識

名字ランキングの逆転現象

全国で最も多い名字は「佐藤」ですが、歴代のサッカー日本代表では「鈴木」が最多。この「ねじれ」の原因はどこにあるのでしょうか。

名字の分布 vs サッカー熱

「鈴木」と「佐藤」の名字の分布と、サッカーが盛んな地域（JFA登録選手数が多い地域）を地図上で重ね合わせ、相関関係を視覚的に確かめてみましょう。

色の濃さは、各都道府県内での名字の人口比率を示します。

名字と地域性から読み解く傾向

【傾向①】鈴木はサッカーが盛んな地域に多い名字

「鈴木」姓は関東・東海地方に集中しています。これらの地域は、JFA登録選手数が全国トップクラスであり、高校サッカーの強豪校も多く、まさに日本の「サッカーどころ」。名字が集中する地域とサッカーの盛んな地域がこれほど明確に一致するため、代表に「鈴木」姓が多いのは、この強い相関関係を反映していると考えられます。

【傾向②】佐藤はサッカーが盛んではない地域に多い名字

「佐藤」姓は北海道・東北地方に集中しています。これらの地域は、全体的に見ると関東・東海ほどのサッカー競技人口を有していません。これが、全国一の名字でありながら代表選手が相対的に少ない理由と推測されます。ただし、北海道のように競技人口が多い地域や、青森山田高校のような特定の強力な育成機関も存在するため、関係性は単純ではありません。

日本代表は全国から

「鈴木」と「佐藤」の謎は解けましたが、サッカーの才能は日本全国に広がっています。他の名字の傾向や、珍しい名字の選手の存在が、その事実を物語っています。

名字の東西分布と実力主義

代表には「田中」や「中村」といった西日本由来の名字を持つ選手も多数選出されており、タレントが全国から集まっていることがわかります。さらに「堂安」「三笘」「俵積田」など珍しい名字の選手が活躍している事実は、最終的には名字や出身地に関係なく、個々の能力が最も重視される「実力主義」が貫かれている証拠です。